夏目漱石「草枕」

智(ち)に働けば角(かど)が立つ。
情(じょう)に棹(さお)させば流される。
意地を通(とお)せば窮屈(きゅうくつ)だ。
とかくに人の世は住みにくい。

住みにくさが高(こう)じると、安い所へ引き越したくなる。
どこへ越しても住みにくいと悟(さと)った時、詩が生れて、画(え)が出来る。
人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。
やはり向う三軒両隣(りょうどな)りにちらちらするただの人である。
ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。
あれば人でなしの国へ行くばかりだ。
人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。
越す事のならぬ世が住みにくければ、住みにくい所をどれほどか、寛容(くつろげ)て、束(つか)の間(ま)の命を、束の間でも住みよくせねばならぬ。

ここに詩人という天職が出来て、ここに画家という使命が降(くだ)る。
あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故(ゆえ)に尊(たっ)とい。

住みにくき世から、住みにくき煩(わずら)いを引き抜いて、ありがたい世界をまのあたりに写すのが詩である、画(え)である。

あるは音楽と彫刻である。

こまかに云(い)えば写さないでもよい。

ただまのあたりに見れば、そこに詩も生き、歌も湧(わ)く。

着想を紙に落さぬともの音(おん)は胸裏(きょうり)に起(おこ)る。

武蔵五日市 20130813

08:15 武蔵五日市駅待ち合わせ

08:30 十里木到着キャンプ場を見学するも、人が多すぎた為キャンセル。

09:00頃 鬼切に移動し、清水苑キャンプ場に行く。

荷物を置き、先客と会話。

河の上流に向かい上っていく。S氏は裸足。近況をお互いに話す。

11:30頃 テント場に戻り、テント設置。ご飯を食べる。まず始めにS氏の持ってきたオージービーフ。味付きでうまい。蝉の声と河のせせらぎを聞きながら食べるとやはりうまい。ビールもすすむ。コッヘルの汚れをとってから、続いてホタテの登場。徳沢での光景が忘れられず念願のキャンプでホタテ。生で食べれるものだったので解凍した汁も一緒に煮る。醤油も入れる。うまい。煮汁もうまい。S氏も予想外に汁うまいとのことでした。ここでひとまず食べることはやめる。

13:00頃 河の下流へ。水切りして遊ぶ。砂利のうえで横になる。気持ちいい。川の中全身入る。冷たいが一度入ると大丈夫。上流から浮き輪が流れてくる。持ち主のお父さんが岸辺で眺めていたので取りに行く。よし、いいことをした。テント場でお隣さんだった。今度はS氏、流れてきたビーチサンダルを2つ見つける。上流に戻ると若者たちの中に片足しかサンダルのない人が。渡して拍手。よし、いいことをした。

道路に出てさらに上流に向かう。周囲の建物が立派。倉とかある。庭で集まってお酒飲んでいる。栗の大きな木もあった。途中にあった橋の麓から河に降り、上流に歩いていく。大きな岩の上で休む。しゃべる。結婚のこと、仕事のこと、自分たちのこと。疲れてきたので寝る。アリが背中をくすぐる度に目が覚める。だが、気持ちがいい。

16時頃 テント場に戻る。昨日の夜作っておいたスペアリブを食べる。自分でいうのも何だがうまかった。自然の環境を楽しむというより食を楽しんでしまった。少し後悔している。これから食べ物はほどほどに用意しよう。

18時頃 そろそろ帰るというので瀬音の温泉に行くことに。バスに乗り、運転手さんに聞いた所とても丁寧に教えてくださる。ありがたい。無事到着。一人800円3時間。何やら若い人たちがたくさんいる。みんな考えることは一緒だと。体を洗い、内風呂へ。なかなか熱い、つるつるする。温泉の成分だろう。そのあと露天風呂へたくさんの人。口には出さなかったが気持ちがいい。S氏を待つ。周りでサウナがあるとの声。火照ってきたし入る気はなかったが、二回入った。最初3分。次6分。みんな続々と入っていく。あまり無理しないようにしよう。そろそろと、温泉を出てジュースを飲み生き返る。辺りは真っ暗の中、来た道を戻り、バス停へ。

20時頃 ハーフマラソンのこと。がんばってほしい。自分もがんばってやせなければ。バスが来、S氏とそこで分かれる。

21時頃 自分も無事キャンプ場に戻り、テント場で就寝。

05時頃 起床、辺りも明るくなってきた。缶コーヒーを飲み干し、外をぶらつく。写真を撮る。本を読んだ。隣のお父さんも早くに起き早くに出て行った。お別れの挨拶だけ交わす。

08時頃 テントをきれいにしてたたむ。写真を撮る。

09時頃 キャンプ場の主に挨拶し出る。帰りのバスに乗る。